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ラブライブ!サンシャイン!!アニメ第9話「未熟DREAMER」感想

みなさん、こんばんは。毎週恒例のラブライブ!サンシャイン!!第9話「未熟DREAMER」の感想記事です。

【明日放送】TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の扱い - 笹史の日記を先にご覧ください。いつものように、ネタバレですので未視聴の方はご注意ください。

 

感想

今回の感想を一言で言いますと、「3年生組の過去」に決着をつけた回と言えるでしょうか。3年生組の話は少なくとも1期に関しては、ここで完結でしょうか。

良かった点と気になる点を挙げていきたいと思います

1.良かった点

◎3年生組が東京で歌えなかった理由が誰の株も下げずに解決した点

:前回明らかになった果南が「東京で歌えなかった事件」ですが、歌えなかったのではなく(鞠莉のために良かれと思って)歌わなかったということでした。これが歌えなかったのならば果南は豆腐メンタルだったで入れる意味ないとかなりそうですがその点は良かったです。まあ、(鞠莉のために良かれと思って)歌わなかった点は少し引っ掛かりを感じるので後述します。

◎高海千歌の成長

:本話序盤で沼津の夏祭りでオファーが来た時に、「とにかくやってダメだったら、また頑張るしかない」とリーダーらしい発言がありました。他の2年生2人も(8話の号泣から)千歌が成長したと言っているので、東京での経験が千歌を成長させたのは間違いないでしょう。 

他に成長したシーンとしては、喧嘩していた3年生(鞠莉と果南)に堂々と「いいかげんにしろ」と怒ったところも千歌のメンタルも強くなったな~と思いました。時々、ネタで使われる「まるで成長していない」ではありませんでした。流石に成長しなければ8話の号泣は何だったの?となりそうですし。

◎作画

:作画は今まで触れなかったのですが、鞠莉が雨の中走り出すシーンは良かったと思います。今回は制作側が勝負の回と聞きましたが偽りは無かったようです。

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2.気になる点

◎3年組の事情が あっさりし過ぎて少し肩すかし

:9話において果南は鞠莉に向かって「戻ってきてほしくなかった」「顔も見たくなかった」と酷い言葉を吐きます。そんなことを言わざるを得ないほど3年生組には壮大なる過去があったのかと少し期待しました。例えば、昔は仲良かったけど廃校の元凶が小原家であるor小原家に自分や家族を傷つけられたとかなら「戻ってきてほしくなかった」「顔も見たくなかった」というのも理解できますが。蓋をあければ、鞠莉の留学と前作1期終盤のことりと同じ事情でした。2年前の真相は一言で言うと、「前作1期終盤の穂乃果とことりBad Endルート」です。これが大人の事情による不可効力があったならともかく、本話果南の言う通り「だったら素直にそういってよ」で終わった話です。

というか、この世界での留学はことりもそうですが「行きたくない」ものなんですかね。ラブライブ!の世界観での留学については考察出来そうな気がします。

補足

このシーンの3年生組が乗り越えられなかったとされていた壁も実力的に乗り越えられなかったのではなくそもそも乗り越えなかったと考えると今までの3年生組からの試練の意味合いが変わってきます(ファーストライブや6話のpvの件)。1・2年生6人は3年生組(特に鞠莉と果南)のコミュニケーション不足のとばっちりを少なからず受けたと言えるでしょう(1話のスクールアイドル不認可,3話のファーストライブ後のダイヤの横やり等)。

ダイヤ:「どういうつもりですの あの子たちを今東京に行かせるのかどういうことか、分かっているのでしょ」
鞠莉:「ならば止めればいいのに。ダイヤが本気で止めればあの子たちあきらめるかもしれないよ。」
「ダイヤも期待してるんじゃない、私たちが乗り越えられなかった壁を乗り越えてくれることを」
ダイヤ:「もし越えられなかったらどうなるか、十分知っているでしょ
取り返しがつかないことになるかもしれないのですよ」
鞠莉:「だからといって避けるわけにはいかないの、本気でスクールアイドルとして学校を救おうと考えているならば」(ダイヤ、鞠莉に壁ドン)
ダイヤ:「変わっていませんわね、あのころと」

 ◎千歌と果南が幼馴染である設定が生かされていない

:果南と千歌が幼馴染である設定は残っていましたが、幼馴染であることは「3年生組の過去」とほとんど絡みませんでした。さらに、千歌が果南と幼馴染であるから何か解決に繋がった訳でもありません。前者は3年生組内の問題であるのに加えて、千歌はそもそも果南がスクールアイドルをしていたことを(ダイヤから)聞くまで知らなかったのでやむを得ない部分はあります。アニメ版においてなぜ、3年生組同士が幼い頃からの知り合いという設定に改変したのは謎ですが。後者は、千歌は3年生組に対して「いいかげんにしろ」と怒り呼び出しもしました。ですが、果南個人というよりはあくまで3年生纏めてという感じです。果南と千歌が1vs1で真相を話すシーンでもあれば良かったかなと思います。流石に鞠莉のように千歌が果南にビンタするとは考えにくいですが。

一体、千歌と果南が幼馴染である設定はどこで生きてくるのでしょうか? 果南(というか3年生組)の爆弾処理は今回で終わりましたし、千歌も前回の号泣で成長してしまったので直近で問題を起こしそうな回はなさそうです(問題が起きればその過程で幼馴染という設定が生きるかもですが)。

 

まあ、3年生組の過去という爆弾は無くなりました。今回は特に不穏な伏線らしきものも貼っておらず、大筋は良かったのではないのでしょうか(2か月引っ張るほどかは別として)。個人的には8話の方が好きですが、ニコニコのアンケートで最高評価ということで制作側が勝負回といった思惑は成功したと言えるでしょうか。

なんですが、回を重ねていくにつれ整合性が取れない部分が目立ってきました(ダイヤが千歌たちがスクールアイドルの活動をするのを止めようとしていた理由)。本アニメは一回一回は及第点以上ですが、全体から見るとほころびを感じざるをえません。設定改変は上層部や監督の指示なので脚本の責任ではないですが、ストーリーの矛盾だけはどうにかして欲しいです。

 

という訳で、10話「シャイ煮始めました」に続きます。予告とタイトルから、次回は箸休め回っぽいですが・・

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