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社会不適合者の社会派ブログ

目指せ!新世代の社会派ブロガー!

『もう親を捨てるしかない』感想~親子関係に決着を付けよ!~

読書

『親を捨てる』という重苦しいワードが入っておりますが、高齢化超先進国の日本では誰しも読むべき本と断言します。この手の本は、人生50年という時代では売れないジャンルの本でしょう。

正式タイトルは、『もう親を捨てるしかない 介護・葬式・遺産は、要らない』というもので、これまでの老後の社会通念を否定する著書となっております。先日祖母を亡くし、次は私が両親を見送る番であるということで、親が死に向かっていくにつれて発生するイベント(介護・葬儀etc)に自分の人生をいかに犠牲にせずにどう対処するべきかという知見を得られましたので紹介します。

 

 お品書き

1. 本書の概要~構成・読むべき対象層・得られる知見~

ア.本書の構成

全6章で構成されており、第1章では「孝行な子こそ親を殺す」という章タイトルで熱心な家族介護者が介護殺人を引き起こすという不都合な真実と対処法について書かれております。

第2章は、「日本人は長生きしすぎる」という長生き&社会の変化による家族の解体の実態に迫ります。第3章は、「終活はなぜ無駄なのか」とタイトル通り終活という言葉に隠されたスローガンの実現が出来ないと暴きます。

 第4章「親は捨てるもの」は、本書のタイトルにもなっている『親は捨てる』ということが歴史的な必然で必要なものであると主張します。

第5章「とっとと死ぬしかない」では、現代の死に方について考え、第6章「もう故郷などどこにもない」では故郷の欺瞞を語ります。

イ.読むべき対象層

高齢化社会で生きる日本人全員! 

●特に、成人して社会人にも関わらず親と同居する「パラサイトシングル層」は読むべきです。このままですと、余程裕福&介護施設に空きがある幸運が無いと独身実家暮らしの介護のお鉢が回ってくる可能性が高いです。

●独立&結婚しており、介護のために家に親(実親・義親問わず)を呼び寄せようとする方は超必読です! 親を呼び寄せるのはこの本を読んで再考してくださいと言いたいです。 私の実家も親と別居していました(といっても、1駅しか離れてないですが)が、祖母を介護のために呼び寄せ介護生活のせいで外食などもできないという犠牲を強いられました。これでも、認知症もなく介護としてはマシなほうですしたが・・

 

ウ.この本で得られる知見

 ●介護殺人の実例と寛大な判決の裏側

●終活の実態について理解できる

●親を捨てる重要性と捨てないとどうなるかの末路について理解できる

 

総じて、暗い未来を直視させる本と言えます。

 

2.時代ごとに『親捨て』を促すシステムが用意されていたが・・

『親捨て』・『親殺し』というワードが本書、特に第4章では頻出しますがこの2つのワードを簡単に引用を交えて説明しておきます。

(前略)親との関係に決着をつけておかねばならない。ずるずる親子関係を引きずるのではなく、子供は親から自立しておかねばならないし、親の方も子どもをどこかの時点ではっきりと離さねばならないのだ。 p114

 さしずめ、親との関係に決着≒自立と考えてよいでしょうか。私は、実家暮らしなので親との関係に決着を付けられてないということで本書の4章を読んで危機感を覚えましたね。

もし社会人になっても親との関係に決着を付けられないと、

【社畜礼賛論者に告ぐ】ワープア・過労死に加担しているのはお前だ! 

で援護射撃をしたAtusi@ソラノカケラさんみたいに20代後半に関わらず生き方を干渉されることになります。実家暮らしなので、自分が言う権利はないですが。

 

『親捨て』というのは人間以外の生物なら当たり前のことで、私の家の猫も親離れは早期にしていたはずです。

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本書では、人間では『親離れ』のシステムが時代に即して用意されていたと書かれており、日本でも、

●『寝屋子』:一定年齢(中卒)に達した男子が共同生活し、結婚で解散(三重県答志島)

などのシステムが現代でも残っています。

昔ですと、

※長男:家に後継ぎとして厳しく教育されるので、精神的な親離れ

※次男以下男子:家に残ると使用人扱いなので、実家を出ないといけない

※女子:奉公・結婚で家を離れる

と嫌でも親離れする社会的通念がありました。

戦後でも、地方→都会へと進学・就職のために親元を離れることで『親離れ』『親捨て』が達成されていたと著者は主張します。

 

翻って現代はどうでしょうか?

山内太地氏は、保護者の所得が減少したことで家から通える大学を選ぶ傾向が高校の延長であると述べております。

これを受けた私のツイートはこちらです。

 

実家から離れるチャンスって、奇特な人生を歩まない限り進学(特に高校卒業後)or就職が双璧をなすのですが、前者では親からの『地元大学縛り』が近年厳しくなっており、後者も「マイルドヤンキー」のような地元志向が高まっております。

前者・後者ともに田舎過ぎると、かえって強制的に地元をでるハメになります。しかし、私のような中途半端な田舎ですと進学・就職共に経済的な事情もあり実家の楔を逃れられずパラサイトシングルという結末になります。

となると待ち構えているのは・・・という末路を描いた記事はコチラになります。

親を捨てるべきと感じる理由とその方策~12歳みんな大人法が切り札~

 

3.結語:進学・就職時には『親捨て』・『親殺し』するチャンスということを念頭に

本書では、いかに困難であっても精神的な『親殺し』は必要であると主張しております。が、精神的に『親殺し』しようにも同居していると、私も含めて親がどうしても干渉してくるのは否めないです。なので、やはり物理的に『親捨て』『親捨て』するためには実家を出る必要はあると思います。

自分も、

「適性のない仕事」に就職すると3ヶ月でクビになります@食品製造 

で語ったように1か月だけ一人暮らしをしたことがありますが、一人暮らしは確かに1人でなんでもやるのは大変な反面、親から干渉されないので自由さは感じましたね(会社から追い詰められていたので、自由どころではない面もありましたが)。

この本を読んだこと&祖母の死で、

結婚せずに、実家暮らしでずっといようという思考→

結婚はしないものの実家から出てみようという思考

 に変化した気がします。24歳という遅さで、実家を出ようという思想にたどり着いたことにはもっと早くという思いもあります。

なので、私より若い実家暮らしの10代&大学生は就職・進学でやりたいことや知名度もいいですが、実家脱出という視点を最重要視すべきとすら思えます。

また、現在一人暮らしをしている大学生や社会人はせっかく物理的に『親殺し』できたので、就職活動や会社勤めの失敗でも、とにかく実家に戻るのは回避できないか考えましょう。万が一実家に帰らざるおえなくなった場合も、脱出することだけに全力を注ぐべきかと思います。

 

実家という引力を離れることこそが、

親子関係に決着を付ける≒『親殺し』の第1歩です

 

 

 

 

(3099字)